モノシリンの3分でまとめるモノシリ話

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サンウルブズ,ブルースに圧勝

今日はサンウルブズ対ブルース戦を見に行った。

正直に言うと,勝利はあまり期待していなかった。

 

相手はあのブリティッシュアイリッシュライオンズを破ったチームなのだ。

かたや,我らがサンウルブズは今季1勝。南アフリカでは2連続で大敗。

上り調子の強豪対落ち目の弱小。

普通に考えて,勝てるはずがない。絶対にない。

 

しかし,頭の片隅に「ひょっとしてひょっとしてくれないかな~」という想いはあった。

これは私だけではないと思う。

ほんのわずかな期待の根拠は「暑いこと」と「チーフスとは接戦を演じたこと」である。

今までサンウルブズは,暑いときに接戦を演じてきたように思う。特にシンガポールでの試合。

サンウルブズは暑いと強い」。これがなんとなく頭にあった。

そして,チーフスに1トライ差で惜敗したこと。

チーフスとブルースだったら,ブルースの方がちょっと弱い。

だから,ツボにはまればフルースともいい試合ができるのではないか,と思ったのである。

 

とはいえ・・・いざ試合が始まってみると,ぽんぽんと2トライを取られる。

それぞれスローフォワードとノックオンがスルーされて取られたトライに見えたのだが・・・。特にスローフォワードについては私の席からよく見えたので完全にアウトだったと思う。審判がブルースをえこひいきしているように思えた。

なんて悪いトライの取られ方だ・・・

やっぱり今日もボコボコにされるのか。見てた人はみんなそう思ったに違いない。

さらに田村のパスがインターセプトされてトライ。

この時,もうトライを取られるのは間違いないのに全力で追いかけるブリッツの姿に感動した。

「負けはしたがこのブリッツの姿勢は忘れない」こんなセリフを吐く自分を想像した。

しかし,今日のサンウルブズは一味違う。2トライ返して前半は14-21。1トライ差。

 

「前半はいい勝負で楽しめた。しかしやはり後半が・・・・」

こんなセリフを吐く自分を想像した。私と同じ思いがよぎった人は少なくないだろう。

 

この時,だれが想像しただろうか。

 

この試合のブルースの得点がこの21点で終わることを。

狼達がブルースをこれ以降完封することを。

 

後半が始まった。

あのジェローム・カイノと,レネ・レンジャーが入ってきた。。。

超強そうだ。こんな怪物たちを止められるのか?

 

いつフルボッコモードに入るだろうかと思っていたのだが,いつになってもそうならない。

今日のサンウルブズのディフェンスは良かった。

まさに狼であった。獲物に喰らいつくかのごとく,獰猛にタックルする。連携もばっちりだ。

そしてブルースはぽこぽこミスをした。ボールがよくこぼれる。

カイノはハイタックルでシンビンになってるし。

 

明らかに暑そうだ。

「こんな日にラグビーやるなんてクレージーだぜ」

そんな風に思っていたに違いない。確かにラグビー日和ではない。

 

だが,暑いのはこちらも一緒だ。むしろサンウルブズは先週まで(冬の)南アフリカにいたメンバーも多数いたのだから,ブルースの方が気候に慣れていたのじゃないか。先に来日してホンダと練習試合していたぐらいなのだから。

しかし,ブルースはもうぐったりしているように見えた。

他方,我らが狼たちはピンピンしていた。とにかくよく動く。

セットプレーも安定していた。ゴール前スクラムを押し込んだときはスクラムトライかと思った(結局パスがつながらずトライまでいけなかったが。あのまま押せばいいのにと思ったのは私だけか。)。今日のスクラムは一度も負けていなかったように見えた。

ラインアウトもほぼ全部確保していたと思う。2メートル級の選手がいないのによく頑張っていた。

そして・・・今まで頻出していた「そこで蹴るの?」と思うようなキックが減っていた。

 

同点になったあたりからは完全に押せ押せムードだ。

BKも参加した巨大モールでのトライはあの南アフリカ戦を彷彿させた。

それでも,「いや,いつか逆転されるんじゃないか」と思っていた。

勝利を確信したのは残り5分くらいの時か。

まさかあんなにトライラッシュになるとは思わなかった。

 

がっくりうなだれるブルースの選手を見たときはもはやかわいそうになったぐらいだ。本当に暑くてつらそうだった。

だが,暑くてつらいのはこちらも一緒だ。印象に残ったのはラファエレ。ふと彼をみると,はしっこでクラウチングポーズみたいなのを取りながらふくらはぎをストレッチしているのが見えた。

たぶん,足がつったのだと思う。かなり重症のようで,ストレッチをしたあとちょっとヨロヨロしていた。「もう交代させてあげないとヤベーだろ。」と思った。

しかし,それから1分もたたないうちに彼は全力疾走してトライを取っていた。

結局彼はハットトリックを達成した。

すごい執念だ。そして,すごいイケメンだ。もう一回言うけど,すごいイケメンだ。もっと注目されていいと思う。五郎丸よりイケメンだぞ。

 

そして試合終了。48-21。

何も事情を知らない人にこのスコアだけを見せたら「そーか。やっぱりダブルスコアで負けたんだね」っていうだろう。

「いや,勝ったのサンウルブズだから」って言っても信じてもらえないんじゃなかろうか。

それほど信じられない大勝だった。

 

今日の試合では,フィジカルという土台の部分でサンウルブスが勝っているようにみえた。暑いのはお互い様なのになぜサンウルブズだけあんなにピンピンしているのかは謎である。気持ちの問題だろうか。

 

ところで,90点以上取られて惨敗した南アフリカのライオンズ戦と今回のメンバーの身長と体重を一覧にすると下記のとおり(※先発のみ)。

■対ライオンズ

NO 名前 身長 体重
1 三上 178 115
2 坂手 180 104
3 山路 180 108
4 ワイクス 197 109
5 谷田部 190 107
6 徳永 185 100
7 177 93
8 ブリッツ 193 108
FW平均   185.0 105.5
9 内田 179 86
10 小倉 172 80
11 後藤 177 80
12 カーペンター 183 95
13 山中 188 95
14 中鶴 177 82
15 笹倉 186 92
BK平均   180.3 87.1
全平均   182.8 96.9

 

■対ブルース

NO 名前 身長 体重
1 山本 181 118
2 日野 172 100
3 184 122
4 谷田部 190 107
5 ヘル 193 115
6 イラウア 187 105
7 松橋 180 99
8 ブリッツ 193 108
FW平均   185.0 109.3
9 内田 179 86
10 田村 181 91
11 福岡 175 83
12 ラファエレ 186 98
13 トゥポウ 187 101
14 松島 178 87
15 フィルヨーン 185 90
BK平均   181.6 90.9
全平均   183.4 100.7

 

フォワード,バックスともに,今回の先発メンバーの方が約4キロほど重い。

そして,ライオンズ戦で先発し,ブルース戦も先発したのは谷田部,ブリッツ,内田の3名のみ。

今回のサンウルブズは,ライオンズ戦とは全くメンバーが違うし,体格も一回り大きいチームだったことが分かる。

ちゃんとメンバーが揃えばいい試合ができる,とは言ってよいと思う。

私はもう来シーズンが楽しみである。