あえてこの記事では感情的な汚い言葉を使う。そういう言葉遣いが嫌いな人は読まないでほしい。
参院選は野党の惨敗に終わった。
野党共闘の成果は一定程度あったかもしれないが負けは負け。
この結果を受けた下記の藤田孝典さんのツイートに私は心の底から共感した。
いつまで日本の左派はダメなのか。いつまで憲法や安保にこだわって、人々のリアルな要求である生活や労働の改善をメインに語れないのか。とことん負けないと気がつかないのかもしれない。
— 藤田孝典 (@fujitatakanori) 2016年7月14日
本当にそのとおりだ。
どうも今回の参院選で野党(左派)は憲法を争点にするんじゃないかと危惧していたがそのとおりになった。
世論調査見てんのか馬鹿野郎!勝つ気があんのかお前らは!
朝日新聞の調査によると,参院選で投票先を決めるとき重視する政策のうちで,憲法は下から二番目である。なお,安保は下から三番目。
上記記事から円グラフを引用する。
野党よ。左派よ。この世論調査が目に入らんのか。憲法を重視すると言っているのはたったの10%だ。
何度でも言ってやる。この大馬鹿野郎。
国民の気持ちを考えろ。
国民が興味があるのは自分の生活に身近な問題ばかりだ。この世論調査から国民の切なる声を聞き取れよ。生活が苦しくて将来に不安がある人が多いんだよ。それを政治にどうにかしてほしいと思っているんだよ。だったらその声に応えるのが政治だろうが。
一番興味関心が高いのは社会保障。そして,社会保障費を捻出するには結局経済が上手くいかないといけない。子育て支援も同様。
つまるところ,経済が良くならないとダメなのだ。だから「争点はアベノミクス」で良いのである。
この円グラフを見て,左派は「憲法への関心が低い。もっと関心を高める努力をしなければ!」と考えるのだろう。で,頑張って憲法をアピールしたがあえなく撃沈した。投票率は超低かった。
だから勝てないんだよ。「国民は憲法に関心が無い。だから憲法を争点にしたら絶対に勝てない」という現実的な判断をしろよ。自分たちの認識がずれまくっていることにいい加減気づけ。
お前らが興味あることじゃなくて「国民が」興味あることが重要なんだよ。
「まず,3分の2を取らせないこと」という民進党のスローガンを見て「まず,3分の2って何のこと?」と思った人が多いんじゃないか。そしてその疑問を解消するためにちゃんと調べる人がどれだけいるのだろう。
そして,ちゃんと調べたところで「まあ結局国民投票で決めるんでしょ。じゃあ発議ぐらいできたっていいんじゃないの」と思ってしまうだろう。
さらに「3分の2を取らせないとか言ってるけどあんたらは何をしてくれんの。社会保障は?経済政策は?結局何がしたいの?」とも思うだろう。
そりゃあ野党に入れたくなくなるよ。政治に関心の高い左派にしか受けないスローガン掲げて撃沈して結局3分の2を取られている。
左派内で憲法熱く語って留飲を下げ合って何の意味がある。
憲法が重要ではないとは言わない。だが,勝てなきゃ意味がないんだよ。真剣に勝つことを考えろよ。
だから「パヨク」とか言われてバカにされるのだよあなた達は。
何度でも言ってやる。この大馬鹿野郎。
「アベノミクスによろしく」を読んだ方はもうわかっていると思うが,アベノミクスは想像を絶する大失敗に終わっている。給料はそのままなのに物価だけが上がったので異常に消費が冷え込み,経済がはっきりと停滞した。
増税でただでさえ物価が上がるのに,そこに円安による物価上昇が追い打ちをかけたので,実質賃金が大幅に下がり,国民の生活は明らかに苦しくなった。しかし,国民は生活が苦しくなった一因がアベノミクスにあることに全く気付いていない。
なんで野党がそこを指摘しないんだよ。せっかくアベノミクス失敗を証明できる統計データが出そろったのになぜそれを生かさないんだよ。統計データは参院選のずっと前に公表されているのだから,それを分析してアベノミクス失敗を国民に周知するのは十二分に時間があっただろうが。
さらにここでもう一点指摘することがある。それは野党が労働問題について全く触れていないことである。
「続:アベノミクスによろしく」で指摘したが,与党は必ず「残業代ゼロ法案」を通そうとしてくる。これが通ってしまえばより長時間労働に拍車がかかる。過労死,過労自死,過労うつがさらに増える要因になるだろう。ただでさえ違法な残業代不払いが蔓延しているというのに,その状態が追認されてしまうだけだ。国民の命と健康に直結する大問題である。
詳しくは下記リンク先にあるとおりである。「時間ではなく成果で評価する制度」なんて真っ赤な嘘。
http://black-taisaku-bengodan.jp/burahou/
正に国民の生活に直結する超問題法案である。そしてこの法案は紛れもなく「アベノミクス第3の矢」の中心的存在である。だから「アベノミクスの是非」という主要争点からもずれない。
アベノミクスを継続すれば,金融緩和により物価が上がってさらに生活が苦しくなる上に,残業代がゼロになって際限なく長時間労働をさせられる。これをアピールすればさすがに与党に投票する気はなくなるだろう。与党を選んでも何の得も無いのだから。
本当に勝ちたいならこの点を指摘しろよ。あなた達は本当に勝つための戦略を立てたのか。
ところで,批判だけでは足りない。「我々は与党と違ってこういうことができる」というのを最大限アピールしなければならない。
ここで,民進党は自民党との根本的な違いをもっと国民に周知させるべきだと思う。
つまり,「労働者側政党」対「使用者側政党」という構図をもっとはっきり認識させなければならない。
この構図を理解している国民は少ないと思う。
今の日本は明らかに使用者側が強くなり過ぎている。だから長時間労働が蔓延してブラック企業が大量発生している。少ない正社員を残業代ゼロで長時間働かせて人件費を削り利益を上げるというビジネスモデルが定着してしまっている。
最近ではそれが正社員だけではなくアルバイトにも及び,「ブラックバイト」という言葉が生まれた。
この状態を是正できなければ,ますます少子化は進む。また,「長時間労働」が女性の正社員化への障壁となる。若者達が使い潰されて国を支える働き手が減る。生活時間が減るので消費も伸び悩む。悪いことばかりだ。
長い目で見て,この長時間労働は必ず日本経済の停滞要因となる。いや,もうなっていると言っていいかもしれない。私は長時間労働の撲滅こそが日本の最大の課題だと思っている。
そして,自民党では長時間労働を撲滅できない。「残業代ゼロ法案」という長時間労働をますます助長する法案を提出しているからである。使用者側政党だからこんな法案を提出することになる。
他方,支持母体が労働組合である民進党が与党だったらこのような法案が提出されることは絶対に無かったであろう。
私は,長時間労働の会社に勤務した経験がある。私はそこに日本の縮図を見た。これを放置しては絶対にいけないと確信した。こんな働き方で定年までもつわけがない。
会社は屁理屈をこねくり回して残業代を全く払わなかった。そうすると,残業させてもコストがかからないから残業させ放題になる。残業代ゼロ法案推進者は「残業代が出なければさっさと帰るだろう」というが全くそんなことはあり得ない。みんなもたなくなってどんどん辞めていった。辞めずに頑張る人の中にはうつ病で会社に来れなくなった人が相当数いた。こんな会社は日本中にたくさんあるだろう。
この状態を是正できるのは労働者側政党しかないと思っている。
「長時間労働を撲滅し,人間らしく生きられる日本を作る」例えばこういったことをアピールしてほしいのである。繰り返すが,残業代ゼロ法案を提出するような使用者側政党である自民党ではこれは実現できない。口先では言うだろうけど。
他の分野では良い政策をアピールしても自民党にパクられてしまうかもしれない。が,労働はそうではない。自民党の支持母体が経団連である以上,自民党は真に労働者側に立った政策を実現できない。民進党が最も自民党との差別化を図れる分野は「労働」なのである。
そして,長時間労働を撲滅することは経済発展にもつながる。下記のスライドで小室淑恵さんが説明しているとおりである。非常に分かりやすくて説得力がある。是非読んでいただきたい。人口減少化社会に突入した日本において,それでも経済を維持・発展させるためには,長時間労働を撲滅することが必要不可欠なのである。
http://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/kihon/kihon_eikyou/kaisai/13/pdf/shiryo_1_4.pdf
長時間労働の撲滅はすぐには達成できないだろう。だが,達成できれば日本経済の成長につながると私は思っている。つまり,これは経済対策にもなる。
アベノミクスは端的に言えばお金を大量供給すれば経済が良くなるという話だ。だが,そんな楽な話があるわけないだろう。現に大失敗した。何でもそうだが,努力もしないで結果はでないということである。
「長時間労働の撲滅」を経済対策として掲げることは,目先の利益を追求して楽な道を選んでいる「アベノミクス」と好対照になる。楽な道ではなく,国をあげた努力が必要になる。そしてこれは労働者側政党である民進党にしか実現できないと私は考えている。
ケンポーケンポー言ってないでこういう国民の生活に密着した大局観を示してくれよ。
自民党が強いんじゃない。あんたらが弱すぎるんだ。国民の気持ちを想像しろよ。
それから共産党にも言いたいことがある。
いいかげん党名と綱領を変えろ。
社会主義・共産主義が失敗したことは歴史的に証明されたのだ。その実現を目指して一体何になるというのだ。本気で国民のことを考えているのか。
共産党が非現実的な党名と綱領を維持していることが,左派に対する偏見を生むひとつの要因となっていると私は思う。
左派が強すぎてもダメだが,弱すぎてもダメなのだ。大事なのは右派とのバランス。
民主主義を本気で守りたいならその無駄なプライドを捨てろ。
あなた達のくだらないプライドとこの国の未来,どっちを優先するのか。
せっかくど真ん中に打ちごろの球(アベノミクスの是非)がきたのに,それを見逃してわざわざ絶対にヒットにならないボール球(憲法)に手をだして見事に空振りした。
今回の選挙はそんな選挙だったと思う。
だから野党は駄目なんだよ。国民の気持ちを想像しろよバカ野郎。
↓アベノミクスの失敗と原因を6分で解説した動画がこちら