モノシリンの3分でまとめるモノシリ話

モノシリンがあらゆる「仕組み」を3分でまとめていきます。

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【10】ヒトの誕生までのまとめ~猛毒の酸素を利用した生物達~

【分かりやすくまとめると・・・】

・植物が光合成を始めたことで,たくさんの酸素が発生した。そして,酸素を使って呼吸をする生物が現れ出した。

・酸素はやがてオゾン層を作り,太陽からそそぐ有害な紫外線を防いだ。それによって生物は地上に進出することが可能になった。

・隕石衝突等,何回かの大量絶滅を経て,生き残った生物がヒトに進化した。

 

f:id:monoshirin:20151008215747j:plain さて、海の中で誕生したと言われている最初の生物が、ヒトに進化するまでを見てみよう。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 生物が酸素を吸ってエネルギーを作り出していることはさっき言ったね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain その酸素はね、最初は地球に存在しなかったんだ。地球の大気は二酸化炭素や窒素で出来ていた。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain え?じゃあどうやって生物たちは生きていたの。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 酸素以外のものを吸って生きていたんだ。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain ちなみに、酸素以外の物で呼吸することを嫌気呼吸といい、酸素で呼吸するのは好気呼吸という。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 初期の生物は、海底火山から噴き出してくる硫化水素で呼吸していたと言われているよ。

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f:id:monoshirin:20151008215749j:plain その硫化水素って、卵が腐ったような臭いがするやつじゃないの。そんなのでよく呼吸できるね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そうだね。酸素以外のもので呼吸して生きていた生物の中で、やがて光合成をおこなう生物が誕生した。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain それ、植物の祖先だね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そのとおり。その植物の祖先はシアノバクテリアという。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain この生物は、日光を利用して、二酸化炭素と水から、酸素と有機物を生み出すことを始めた。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain 日光が料理の道具で、二酸化炭素と水が料理の材料というわけだ。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain そして、余った材料である酸素が体の外に棄てられるんだね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そう。そうやってシアノバクテリアから生み出された酸素は海にも、空中にも広がっていった。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain ここで問題なのが、酸素が本来生物にとって猛毒だということだ。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 鉄を外においておくと、錆びるだろ。あれは酸素が鉄とくっ付いて鉄を分解してしまうからなんだ。

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f:id:monoshirin:20151008215747j:plain つまり、酸素は他の物と簡単にくっついてその物をバラバラにしてしまう作用がある。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain そんなものが海中にあふれたら大変なことになるんじゃないの。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そのとおりだ。現に、酸素が大量に生産されたことにより、かなりの生物が滅んでいる。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain 今やなくてはならない酸素のせいで滅ぶなんて不思議だね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そうだね。そしてやがて突然変異によって、酸素で呼吸する生物が現れた。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain この好気呼吸する生物の登場は非常に大きな意味がある。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain なぜなら、酸素で呼吸する方が、それ以外で呼吸するよりも、はるかに大きなエネルギーを生み出せるからだ。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 酸素はATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーたっぷりの物質を生み出せるからね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain ところで、エネルギーというのは、物を動かす力だと覚えておくといい。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain 酸素で呼吸することで、僕たち人間はこの大きな体を動かすことができるんだね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そう。そして、空中に放たれた酸素は、上空まで登って行き、オゾン層というバリアになった。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain そのバリアは何から地球を守っているの。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 紫外線さ。紫外線はDNAを傷つける働きをする。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain だから強力な紫外線が注ぐ場所では生物は生きていけない。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain そうすると、オゾン層が出来て初めて生物は地上にでていくことができたわけだね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そうだ。それまで生物たちは紫外線の届かない海の中でしか生きることができなかった。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain だけどオゾン層が出来たおかげで、地上にでていくものが出始めた。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そこまでには気が遠くなるほどの長い時間がかかったわけだけどね。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain 生物達は、自らの力で環境を変えたわけだね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そう。そして、突然変異で生まれた生物達のうち、変化した環境に適応したものが生き残り、どんどん生命は進化していった。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain それが積み重なって、やがてヒトが生まれたんだね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そうだ。ちなみに、ヒトが誕生するまでに、生物は5回大量絶滅している。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 一番最近の大量絶滅は恐竜が絶滅した約6550万年前だ。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain このとき、全生物の70%が絶滅したと言われている。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain それ、隕石が落ちてきたからなんでしょ。

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f:id:monoshirin:20151008215747j:plain その説が一番有力だね。大きな隕石が衝突すると、衝突で生まれた粉じんが空を覆ってしまう。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そうすると、太陽光が地上に届かなくなって、地球の環境が激変してしまうんだ。
f:id:monoshirin:20151008215749j:plain その激変した環境に恐竜たちは適応できなかったから絶滅したんだね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain そう。でもなぜその絶滅した生物以外の生物達が環境に適応できたのかは謎が残っているんだけどね。
f:id:monoshirin:20151008215747j:plain 次は猿がヒトへ進化した際の重要なポイントとなった直立二足歩行について説明しよう。

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